週末の仕事帰りにいつもの立ち飲み屋で同僚とお疲れの一杯でくだをまく。ここの立ち飲みは焼き鳥のレバーが絶品である。これ以上安くて旨いレバーを俺は食べたことがない。仕事や職場の話に花が咲き、さて週末の予定はとなって、「俺明日廃鉱山の坑道に行くんだ」「うっしーも行ってみる？」「うん、行く！」
　こうして、一人では何かと不安な坑道探索にうっしー隊員をゲットし臨むこととなった。しかし何の脈絡のない俺の廃墟趣味に巻込まれた善良な一般市民であるうっしー隊員であるが、果たして楽しんでもらえるだろうか？

　時を前後して「白岩鉱山」や「二俣尾の引込み線」の情報提供でお世話になっているtakeさんが、前日この坑道に潜っている。元々takeさんがこの廃鉱山の坑道とトロッコ、インクラ、索道跡を発見されている。実はtakeさん自身もこれが二回目のリベンジ探索である。
　俺はあるウェブにtakeさんが投稿した一枚の絵（薄暗い坑道からポッカリ口を開けた坑口に陽光が差しこんでいる絵）にいたく刺激され、場所を探して勝手に探索して来たのが、前回アップの「槻川沿いの廃鉱山を訪ねる 1〜3」である。この時は坑道内部に潜入したものの装備の不備と独りの不安から、闇が広がる奥まで探索出来ず涙を飲んで引き返してきた。今回のリベンジは頼もしい相棒とパーティーが組めるのだ。そう言えば廃墟探索で初めて独りでないアタックである！！ 孤独に浸りながら廃墟を自分の世界で捕らえるソロも良いが、話し相手がいるのも楽しかろうと思う。

　またtakeさんの綿密な調査報告書によると、インクライン跡、ターンテーブル跡などの遺構も前回見逃しており、今回これらの探索をするのも目的である。

坑道に潜入したうっしー隊員。
突然俺のおかしな趣味に連れ出され、異世界の暗闇の坑道に立たされても表情は余裕である。彼の穏やかさにはいつも励まされているような気がする。

左下に見えるのはウインチ台である。（情報takeさん）

















ＲＰＧのダンジョンばりの内部。
思わす吸血コウモリとか、白骨死体とか、丸い岩が背後から襲ってくるとか、岩をずらすと隠し部屋があるとか、期待したがそんなものはなかった。ツマラン。

坑口は全部で3つあり、埋まりかけた坑口と一つはすぐ合流し、メインルートは逆Ｕの字を描いて、残りの坑口と繋がっていた。















ガレキでバリケードがある坑道。いかにもこの先に行くなよ！な感じ。撮影地点の右にも坑道が分岐しているが、すぐに行き止まり。このすこし先も十字の分起点があるが、左右ともすぐに終わっている。更に先は狭くなり行き止まりになるが、これは坑道を塞いだ跡があり、ずっと続くていたことが窺える。

















枕木やワイヤー、ガイシなどが散乱する坑口付近。
坑道の奥には犬釘が沢山落ちていた。





















takeさんと同じフレーミングで撮った絵。
う〜ん、ヘなちょこデジカメにフラッシュじゃ、やはり味が出ない。三脚立ててちゃんと露出してやりたい。

（つづく）

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